老いるということ

おかめ

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老いるということ
親が老いていくということ
それは、何度も同じ話をするということ
何度も同じことを訊いては、
あなたを苛々させるということ

親が老いていくということ
それは、自信がなくなるということ
自信がなくなるけど、子どもにだけは
強がっていたいということ

親が老いていくということ
それは、歩くのが遅くなるということ
膝や腰が常に痛いということ
低気圧がくるだけで動くのがしんどい日が
あるということ。

親が老いていくということ
それは、食べる量が減るということ
噛む力が弱まるということ
でも食べたいものを食べさせるのが
一番の健康法であるということ

親が老いていくということ
それは、もう生きているのが嫌
早く死にたいと言い出すということ
だけどあなたに迷惑をかけたくない気持ち
と裏腹かもしれないこと

親が老いていくということ
それはトイレが近くなるということ
夜中にトイレで起きるということ
尿道も肛門もゆるむから
ふとしたときに漏らすということ

親が老いていくということ
それは、歩行や食事が遅くなったり
トイレに失敗したときでも
子どもにだけは怒鳴られたくない
怒られたくないということ

老いるということ
親が老いていくということ
それは、言葉が咄嗟に出なくなってくるということ
言葉が出なくなっても、心の中に想いはちゃんとあるということ

親が老いていくということ
それは、周囲の友人や愛している人や
犬や猫が
徐々にこの世からいなくなって
どんどん不安になるということ

親が老いていくということ
それは、不安である分、あなたのことが
気がかりだということ
あなたの電話を待っているということ
声が聴きたいと願うこと

親が老いていくということ
それは、萎んでいくこと
小さくなっていくということ
小さくなって軽くなって
それでもあなたの親であるということ

親が老いていくということ
それは、お別れの日が少しづつ近づいてき
ているということ
親がどんなお別れを望んでいるのか
察してあげること

親が老いていくということ
それは、うとうととする日が多くなって
くるということ
この世とあの世の境目が少しづつ曖昧になってくるということ

親が老いていくということ
それは、命の仕舞い方を、あなたに教えて
くれているということ
あなたもいつかこうなるのだと
それは最後のプレゼント

長尾和宏

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この詩⋯
まさに、今のじいじばあばそのもの⋯

『 親の「老い」を受け入れる 』
~下町医師と
つどい場おばはんが教える、
認知症の親をよくする介護~
長尾和宏 × 丸尾多重子

この本を読み始めた。
本当は実子のおしゃもじくんが早めに
読むといいと思うけれど⋯

親の「老い」はなかなか受け入れ難い。
苛立ちや葛藤だらけだ。
「老い」を自然なこととして、ありのまま受け入れなければ苦しい。

おかめも自分の親が生きているうちにこういうことに気づけたら、いくらか心が軽くなっただろう。

親が生きている時にはいつかお別れの時が来ると頭では分かっているつもり。
亡くなってはじめてズシンと腑に落ちた。

お互いの関係性や感情はそれぞれの親と子で全然違うけど、やっぱり親と子。

子育てと親の「老い」はとてつもない学びの場。
どちらもスカッとありのまま受け入れて、あーだこーだと悩みながらもおもしろがれたらいいな。
だけどムリはしないのだーーー(≧▽≦)

またねーーー(^_^)/~~~

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